セルフブランディングのススメ。
セルフブランディングという言葉を聞いたことがある人も多いと思います。自分自身をブランドとして、広く認知・理解・共感してもらうことですね。
一般的にブランドは大きく2つの要素を内包しています。
1つは、アイデンティティ。そのブランド固有の世界観、情緒性などです。
もう1つは、ベネフィット。そのブランドに関わることで得られる便益、機能性などです。
アイデンティティとベネフィットが融合し、そのブランドの“ポジション”(他との違いや特徴、知覚品質)が形成されます。
▲腕時計ブランドのポジショニングマップ(例)
コレスポンデンス分析で、アンケート調査の結果などから比較的簡単に描写できます。
一般的なマーケティングに限らず、SNS集客においてもセルフブランディング、すなわち“発信者の人となり”を印象付け、社会的イメージを醸成し、広く知ってもらうことが必要です。
特に現代は「個の時代」。大企業のマス広告は、既にユーザー層にとっては“見慣れたもの”。個人の発信情報が相対的に重視され、ユーザーの消費行動に影響を与えるようになりました。
だからこそ、自分のビジネスを拡大していく上では、セルフブランディングが何より重要、ということになるわけですね。
また、「自己分析が重要だ」という話を聞くことがあります。就職活動の時にもよく「自己分析が大事」と言われますし、確かにセルフブランディングの上でもそれは必要な作業なのですが、
「あまり分析に労力をかけすぎない方がいいよ…」
と、個人的には思います。
自己分析はイメージ形成のためのプロセスの一つであり、ブランディングそのものではありません。
セルフブランディングでも就職活動のエントリーシートでも共通なのですが、イメージ形成のための考え方のコツは、誤解を恐れずに言えば、
「他人(面接受ける企業)からどんな風に見られたいか」
ということに尽きます。
自分がどんな人か、ではないのですね。もちろん、自分がこういう人だから、こういう部分をイメージとして打ち出したい!といった一貫性があるに越したことはありませんが、プロ(社会人)としてどのように振る舞っていきたいかを明確に定義することが、セルフブランディングの目的であり最重要視点です。
もう一つのコツとしては、客観的な実績を丁寧に積み上げていくことが、ブランディングの基礎となります。
例えば私は集客コンサルタントと名乗っていますが、会社員時代の14年間はアンケート調査などを企画・設計・分析するリサーチャーでした。
アンケート調査結果を読み解き、次なる施策に活用するための提言などが得意分野です。
実際に施策を打った後の効果測定や事前予測なども対応可能です。
アンケート以外で生活者のデータを収集・加工・分析する手法も、ある程度は柔軟に選択できます。
そういった土壌があるから、集客や販促のお手伝いに際し、より確度の高いご提案を差し上げることができています。
これは私自身のヒストリーに基づいた事実の積み上げに他なりませんが、それがブランドアイデンティティであり、ユーザーベネフィットと(恐らく)なっているわけですね。
SNS集客をどうやったらいいか?ショップオーナーや講師の方々など、そういったお悩みは恐らく尽きないことと思いますが、テクニックやメソッドに溺れることなく、まずはご自身の資産を棚卸ししてみることをお薦めします。
必ず何かしらのヒントや手掛かりが得られるはずですから。
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