「Facebookはビジネス向き」のホントとウソ。
「SNSで集客できたらいいとは思うけど、
ぶっちゃけ何をどう組み合わせれば一番いいんですかね?」
最適解はお客様によって違うので、一概には言えません。。
「いや、それでも、とりあえず“外さない”ヤツを
1つ挙げるとしたら何ですか?やっぱFacebookですか?」
というお問合せをいただいたこともあります。
ちょっとこれについて個人的な見解を書いてみたいと思います。
「Facebookはビジネス向き」という流説。
確かに、かつてビジネスのWeb集客を考える上で、
Facebookは「外してはいけないツール」の代名詞でした。
「かつて」とわざわざ過去形で書いた理由は、
それが既に若干“古い慣わし”になりつつあるからです。
Facebookが日本に輸入され、普及した2010年代前半。
大きく2つの要因がFacebookをここまで普及させる起爆剤になりました。
「スマホ」と「映画」です。
詳しくは割愛しますが、
Facebook社の強力なプロモーションとスマホファーストな顧客体験は、
それまでの国内SNS市場の立役者でありながらスマホ対応が遅れていた
mixi、グリー、アメブロらを瞬く間に凌駕することになりました。
普及率の上昇と共に、Facebookの大きな特長として挙げられたのが、
「ビジネス用途OK」という文化でした。
mixiのコミュニティにせよ、Amebaのグルっぽにせよ、
基本的には「個人が趣味で繋がるコミュニティ」であったのに対し、
「Facebookページ」や「Facebookグループ」は、
企業・店舗オフィシャルとして自由に設置でき、
広告宣伝・販売活動なども原則自由であるという制約の緩さです。
また、Facebookページを運営することが、
SEO対策としても有効という側面や、
実名登録の1人1アカウントが基本(今はそうでもないですが)
ということから、見込客リストの信頼性が高いという側面もあり、
ビジネス ⇒ Facebook
という図式が成り立つに至ったわけです。
時代は変わる。(わずか4~5年で)
ここからは、現在のインターネット市場環境についてですが、
ご存知の通り、時代は既にツイッターに代表される「テキスト」から
インスタグラムなどの「画像」そしてYoutubeなどの「動画」へ。
さらには、17(イチナナ)ライブやSHOWROOMなどの
「生配信」へと流行の最先端が変遷してきています。
Facebook社も、当然その流れに対応すべく、
インスタグラムを丸々買収し、Facebook・インスタグラム上での
動画(ストーリー、ライブ)配信などにも力点を置いてきました。
けれど、正直Facebookを取り巻く市場環境は、
あまり良好とは言えそうにないのが現状です。
一番の理由は、「若年層を取り込めていない」こと。
流行に敏感で、これから徐々に経済力をつけ、
マーケットを支えることになる次世代ユーザー層が、
Facebookを思ったほど利用していない。
主なSNSの利用率(2016年 全体・性年代別)(出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
このグラフは2年前(2016)のデータなので、
現在は更に傾向が顕著になっていると予測されます。
つまり、
Facebook = 30代以上(実質40代以上ではないかと僕は見ています)
インスタ、ツイッター = 圧倒的に10~20代
これに閲覧頻度・閲覧時間などのデータを掛け合わせれば、
意外とFacebookの占める時間シェアというのは高くないと考えられます。
そして、上図からも明らかなように、
幅広く全年代をカバーしているのはLINEとYouTubeです。
今はさらにライブ動画配信専用アプリなども増加していますので、
ますます若者がFacebookをやる理由というのが薄くなっています。
じゃあFacebookはダメなんですね。
…ってわけでもないことは、もうお分かりいただけると思いますが、
若者の利用者が少ない、閲覧頻度や時間が他と比べて低い、
というだけのことなので、
中高年~シニアターゲットの集客には、
やっぱりFacebookが「外せない選択肢」だったりします。
なんだかんだ言ってもFacebookの強みは、
「実名で1アカウントだけ持っている人」
が殆どであるというユーザー属性ですから。
※他にも、いいね!やシェアなどアクションによる関連度の高いコンテンツを優先表示する独自アルゴリズムというのもありますが。
他のサイト(ブログなど)と上手に連携を図れば、
SNS集客の枢軸としてまだこの先数年は十分に機能するでしょう。
ただし、ものの5年程度でネット市場環境が様変わりしたように、
AR/VRやAI、IoT、Fintechなどの状況次第では、
今後はもっと超速で「主役交替」が起こり得ることは確か。
例えば、現在誰もが使っている「LINE」でさえ、
既に新たな脅威にさらされている状況なんです。
(詳しくはまたの機会に述べます)
アンテナを張り巡らせておかないと、
インターネット集客の「必勝法」なんてものは、
あっという間に時代遅れになります。
最後は自戒を込めて少し厳しい言い方になりましたが、
SNS界隈をもっと僕らは勉強し、研究しなければなりませんね。
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